木曜日, 11月 21, 2024
モノ・ガタリ

【後編】ロボフト戦闘から一直線に浜野製作所まで突っ込んできた男 ~モノ・ガタリEPISODE2 ~

~モノ・ガタリ~ それは、「モノ」を愛する者たちの語り。

町工場、其処は「モノがカタチになる」場所である。そんな場所に身置く多くの者たちは、「モノ」への偏愛が強い傾向にあることは、いわずもがな。 そんな、真っ直ぐな曲者たちの想いをお届けします。

前編で自らの闘争心(ロボットを使った)を屈託なく語ってくれた長澤さん。ナビゲーターであるKB(小林部長)も、彼の勢いに押され日頃の戦闘力を失った後半、スタートです。

もうロボットといえば戦うイメージ。ただ、現実には戦うロボットはほとんどなくて。

KB  さて、後篇は、もうちょっと過去に遡って、そもそもものづくりに興味を持ったきっかけなどから伺いましょうか。

ハイ、この世界にハマるきっかけになったのは小学校の夏休みの課題で「自動ねこじゃらし」を作って、予想以上に良い評価を受けたことですね。

KB  ほぅ、もう少し詳しく教えて。

ハイ、壁にぶつかりそうになると避けるセンサーが付いた市販のロボットを改造して、後ろに自動で動くねこじゃらしを付けました。それを猫がずっと追い掛け回すという、そんなギミックのものです。学校で科学賞みたいなやつをもらったことで、自分でモノを作るモチベーションが沸きました。

KB  自分の頭で考えて作ったモノがちゃんと評価されて、ものづくりにハマっていく、子供の頃の体験で非常に重要なポイントですね。

ハイ、それからロボットアニメ、ガンダムですね。もうロボットといえば戦うイメージ。ただ、現実には戦うロボットはほとんどなくて。なので、ロボフトを初めて見た瞬間に、一気に「ぼくも作りたい!」ってなりました。

「ガンダム」より前、一番最初のロボットとのタッチポイントは「出撃!マシンロボレスキュー」という番組だったそう。制作会社がサンライズという点ではガンダムと一緒。

KB  ガンダムってそう考えると凄い影響力だね。ただ、ガンダム好きって世の中にたくさんいると思うんだけど、そこからロボフトに行き着く人は意外と少ないってことだよね。将来のモノづくりを考える上で、そのあたり結構気になるんだけども・・・。

※ここで、今回のインタビューにも同席していた長澤さんの同期、「モノ・ガタリ」第1回目に登場した肥沼さんが一言。

それ補足します。確かに、ガンダム好きはいっぱいいます。その中でも単純にストーリーや世界観が好き、キャラクターが好き、メカが好きとか、色んな好みがありますよね。長澤君の場合は、「戦うロボットが好き→俺もそれ作りたい」で一直線に戦闘メカ野郎になったということですね。

ハイ、たぶん、「戦うロボット作りたい!」のところでグッと減ってくるんですよ、ハハハ。

KB  ロボフトを本気でやりたいような戦闘狂レベルまで絞り込むと、学校でも2人とか、そんなに少なくなっちゃうんだ。

ハイ、戦いたいだけで学校選んじゃ基本的にダメなんで。

KB  でも、長澤君は選んじゃった?

ハイ、ダメだということはいまは理解してます。というよりも行ってしまった実体験として分かった、行く前は分からなかった。ぼくはこれで良いと思うけど、全員ができるわけではない、他人には絶対に勧めないですね、ハハハ。

KB  俺はやっぱり長澤君を戦場で死なないようにしなければいけない(※)。こういう奴を殺してはいけないよね、やっぱり。
※KBは弊社人事の責任者(2020.06.26現在)。彼の信条の一つは「個性を殺さない」である。

長澤さんが自分自身を表現する言葉は、「『明後日の方向に全力疾走』です!」とのこと。。。確かに!

KB  確か、長澤君は高校卒業時にも一度お父さんと一緒に浜野に就職志願に来てるんだよね?

ハイ、その頃、リアルロボットバトルで2mの風神ロボット(※)が殴り合っているのを見たんで。

(※)かつて日本テレビで放送された、創作巨大ロボットが強さを競って戦う「リアルロボットバトル」という番組に浜野製作所が参戦。第1回目では惨敗したが、第2回目で戦ったロボット「風神(ふうじん)」は見事、番組内の大会で準優勝を収めた。当時、高校生だった長澤さんはその番組を観ていたのだ。現在、風神は浜野製作所を巣立ち日本工学院八王子専門学校ロボット科の教材として学生のために活躍してくれている。

KB  とにかく戦うロボットを作りたかった』っていう、高校を選んだのと就職先を選んだ動機が一緒だったんだ(笑)ほんとにピュアだなぁ。

ハイ、でもその時には殴り合うロボットだけを作っている会社とは思ってないですよ、さすがに。

KB  これまでの長澤君の話を聞いて、ようやく色んなことが通じてきたわ。

自分の軸を通すためにどうするかっていうと、先を尖らせないと通らなかったんですよ。で、結果、こうなったんです。

KB  何か上手いこと言ってるような気もするんだけど、よく分からんわ。不思議と、「変わった子だ」と思っていた、長澤君の同期の肥沼君が普通に見えてくるもんなぁ。

そういえば、前田さんも含め、同期三人それぞれで動画を作ろうってなったんですよ。

インタビューであることを忘れ、同期との計画を語りだす長澤さん。そんな彼のペースに合わせてちゃんと話を聞いてくれる同期の肥沼さん。さすがである。

KB  まだまだ色んな特技を隠し持っているんだね。話を戻すと、個人的にはロボフトを浜野でもやれば良いのにと思うけど。

ハイ、社会人ロボフトはやりたいですけどね。いまならスゴイやつできそうですし。まずは戦闘狂の仲間探しからですね。

KB  すぐに集まりそうじゃない? 倉庫の一画も部室にしちゃおう。社長に頼んでみよう!

ハイ、ぼくとロボフトに励んでくれる社内外の稀有な仲間を募集します!

会社の許可はお構いなしにロボフトの仲間を募集する長澤さん。ということで、仲間、募集します!

<おわり>